長研関連(2),個別の講義編*1。続くか未定・・
筑波大学図書館情報メディア系 逸村裕先生の『利用者の情報行動』。
テンポの速いスライド送りで非常に面白かったです。「パワポを印刷して配られると安心して結局見ない」と講義中に仰るだけあって,配布資料にないスライドもたくさんあるし,クロ現*2の動画埋め込みなどもありました。
いきなり変な点に言及してしまいましたが,スライドの利用の仕方も講師の先生方によって実にさまざまで,そのあたりも見どころのひとつでした。
逸村先生の講義に関連して思い出した論文とかその他とか。
大学1年生とはどのようなものか,という話から,「文は書くが,長い論理的な文章は書く機会がない」という特徴に対して「文献を探してレポートを書く課題」を与えているという講義内容とリンクする,大阪女学院大の事例。1年生に必修でかなりしっかりしたレポートを書かせる中で,様々なものを「読む」経験や必要なコンテンツを検索する過程を織り込み,学生の学習スキルとキャリアといった,「この先」につなげようという興味深い試み。学生へのアンケートも面白い。
ラーニングコモンズデザイン会議(春)~動く場を考える~ 日本図書館研究会筑波研究例会 公開ワークショップ
春日エリアのラーニングコモンズは2008年に建物内の一教室として創設され,2010年に図書館情報学図書館前に移ったというお話。初期の春日ラーニングコモンズは学生の自由にさせておもしろい活動があったらしい。上記ワークショップは図書館前に移ってからの2011年3月だが,ラーニングコモンズ,という新しいコンセプトの空間で,使う人によってどのような活動が行われているかを何とか動的に捉え,そこからあるべきラーニングコモンズを考えようと試みたもの。*3
それから,講義中に紹介された漫画。
ぽちってみましたが,他にマイナーなCDや本を同時に頼んだため,まだ届いてません…
*1:但しあまり直接の内容に触れないので,今後の長研に行く方のお役には立たないと思います。。
*2:
講義では裏話などもあれこれ。ただ,この逸村先生の実験部分,そこだけを取り出すと「読書ゼロ」とはあまりつながらないんではないかという気がした。ネットで情報を得ている子もCiNii Articles で論文にアクセスはしている。情報を得ることとアウトプットが,ネット(?)ベースだと直結してしまうという結果になっているけど,それは媒体に行為が縛られるというだけの話では,というかそもそも読書とは何かという話にもなるような。
*3:なぜこれを挙げるかというと,後追いで本学のラーニングコモンズでも同じワークショップをやってみようということでやったため。春日のワークショップの下地になっている様々な思考枠組みなどを勉強し,実施された方をファシリテータにお招きしたりして,とても面白かった。残念ながら本学で開催した時には,参加者はほぼ図書館員に教員が数名で,学生の参加はなかった。実際には勉強して企画した我々が一番楽しんだような気はする。メンバーはラーニングコモンズでの利用定点観測なども事前に行ったりした。あまり情報がないがサイトはまだ残っている↓↓
参考文献は以下。
パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 江渡浩一郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
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キーワードは,パタン・ランゲージ,pingpongプロジェクト,あたりか。pingpongプロジェクトは頭がついていかないけどすごく面白い試みだと思った。