雨後の

主に備忘録の予定.

生態を如何にとらえどうアプローチするか。

長研関連(2),個別の講義編*1。続くか未定・・

筑波大学図書館情報メディア系 逸村裕先生の『利用者の情報行動』。

テンポの速いスライド送りで非常に面白かったです。「パワポを印刷して配られると安心して結局見ない」と講義中に仰るだけあって,配布資料にないスライドもたくさんあるし,クロ現*2の動画埋め込みなどもありました。

いきなり変な点に言及してしまいましたが,スライドの利用の仕方も講師の先生方によって実にさまざまで,そのあたりも見どころのひとつでした。

*1:但しあまり直接の内容に触れないので,今後の長研に行く方のお役には立たないと思います。。

*2:

www.nhk.or.jp

講義では裏話などもあれこれ。ただ,この逸村先生の実験部分,そこだけを取り出すと「読書ゼロ」とはあまりつながらないんではないかという気がした。ネットで情報を得ている子もCiNii Articles で論文にアクセスはしている。情報を得ることとアウトプットが,ネット(?)ベースだと直結してしまうという結果になっているけど,それは媒体に行為が縛られるというだけの話では,というかそもそも読書とは何かという話にもなるような。

続きを読む

筑波大学附属図書館の刊行物が素晴らしい

さて,長研関連(1)。

研修の各講義のレジュメとともに,全員に配布された筑波大図さんの資料がありました。

  • 『進化する図書館ボランティア:筑波大学附属図書館ボランティアの20年』

ci.nii.ac.jp

 

 

こういうのを冊子でいただけるのはありがたいし,やっぱり冊子でつくっておくといいなあと思いました。

続きを読む

「大学図書館員長期研修」にきています

所謂「長研」と呼ばれている大学図書館職員長期研修に来ています。全国から集まった大学図書館職員が2週間,筑波大学(旧図情大エリア)でみっちり学ぶことができる,という贅沢な研修です。今年の受講生は36人,北海道から鹿児島まで。

毎年のカリキュラムは「長期研修」のページで公開されていますが,大学図書館をめぐる様々な現状,課題,取組,マネジメントなどの最新の知見を得ることができ,グループワークや発表もやっちゃうよ!という盛沢山な内容。全面的に筑波大学附属図書館の方がお世話してくださっています。日々のケアも含め大感謝です。

このお話はあの人にも聴いてもらいたいなあとか,あの人がこの研修に来たらいいのにとか色々思いながら参加しております。昔は国立大学だけの研修でしたが,今は公私も含め,といいながらやっぱり圧倒的に国立大が多いので,もっと公私の枠が広がれば更に面白いようにも感じました*1

 

講義の先生方はご自身の持っているものを容赦なく惜しみなく分けてくださるし,その背後にある更に膨大な知識,これまでの研究で積み重なってきたもの,を考えると目眩がしそうになります。ありがたいことです。一方で受講しているこちら側も,これまでの多少の知識や経験とこの辺りはリンクするのではないかとかゆっくり考えたいのですが,ほぼ全く異なる様々な話題が1コマ90分,1日4コマでやってくるので,消化には少し時間をかけたい感じです。。

 

『変わりゆく大学図書館』が刊行されてちょうど10年(びっくり)。

変わりゆく大学図書館

変わりゆく大学図書館

 

ここに書かれている課題の中にはまだ課題となっているものもあり,一方で全く別のサービスに吸収された試みもあり,新たなものも出現し,「大学図書館の新たな役割」は様々な形で現れたり消えたりしています。いずれにしても「新たな役割」を求められていることが10年変わらず言い続けられており,様々な取り組みがされたりされなかったり,そんな中で何をどうしていくのか,確定されたメソッドというのはもうないと思ってよい。それを証明するように,講義の内容は「学んでおわり」のものではなく「これに対してあなたはどう考えるか」と問われるものばかりです。

 

たぶん,数回長研関係のエントリーがあるとおもいますが,講義の紹介というよりは自分の中で関係ありそうなものとつなげてちょっと考えてみるというようなことができたらいいなあと思います。

プログラムは今日の午前中まで。筑波大学中央図書館の見学と,最後の1コマです。

 

*1:年によって国立私立の割合は変動するらしく,今年は私立大の方は少ないそうです